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私の愛聴盤(第115回)

2018-02-25 | 私の愛聴盤
第115回はクレア・フィッシャーの「ファースト・タイム・アウト」です。
「FIRST TIME OUT」 PACIFIC JAZZ 52
  
1. NIGERIAN WALK
2. TODDLER
3. STRANGER
4. AFTERACT
5. FREE TOO LONG
6. PIECE FOR SCOTTY
7. BLUES FOR HOME
8. I LOVE YOU
CLARE FISCHER(p) GARY PEACOCK(b) GENE STONE(ds)
録音 1962年4月

これはクレア・フィッシャーが世間に認められた最初のアルバムであり、中央右寄りにピアノ、左にべース、右にドラムスというバランスになっています。
ピアノの先輩であるバド・パウエルやビル・エバンスを消化し、オリジナリティを発揮しているクレア・フィッシャーが、ここでは収録されている8曲の内、2、4~7の5曲でオリジナルを提供しています。
また、アイダホ州からニューヨークに出てきたばかりのゲイリー・ピーコックの参加が、このアルバムの価値を一層高めています。

最初の「NIGERIAN WALK」は3/4拍子で演奏され、一部でドン・フリードマンの「CIRCLE WALTZ」に似たところもありますが、フィッシャーのピアノは男性的で乾いた抒情性を持っており、ドラマーのブラシによるサクサク感も心地よく、後半ではゲイリーや、ジーン・ストーンのソロ・スペースも与えられていて、魅力的な演奏となっています。
3曲目の「STRANGER」は、ゲイリーのオリジナルで、ゆったりとしたテンポの中で、ベースにリカルなピアノが絡む素敵な1曲です。
6曲目の「PIECE FOR SCOTTY」は、タイトルからも分かる通りスコット・ラファロに捧げたもので、ゲイリーの力強い演奏を期待するもそうはならず、美しいメロディを持った鎮魂歌のようです。
このアルバムはステレオ録音ですが、各々の楽器のメリハリも良く、カチッと締まった気持ち良い音がします。

なお、クレア・フィッシャーには同じ1962年にレコーディングしたもう1枚のピアノ・トリオ盤(SURGING AHEAD / PJ-67)があり、今回の「FIRST TIME OUT」に収録しきれなかった1曲(WITHOUT A SONG)が入っています。

コメント (2)
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